長男の大学卒業と子供部屋のこと

3月も終わりに近づき、いよいよ旅立ちの季節ですね。

 

 この時期は、毎年のことながらちょっと複雑な気持ちになります。 うまく行った人、うまく行かなかった人、あちこちから悲喜交交の話を聞きます。 受験した子供も辛いですが、親も辛いですよね。 高校も大学も落ちた我が子を見てきた経験者なので痛いほどよく分かります。

 

 我が家の長男も無事大学を卒業。 大学入試で大変苦労し、やっと最後の最後にやっと引っかかった大学でしたが、入学式もなく、コロナ禍をくぐり抜けて何とか卒業というゴールに辿り着き、オンラインで卒業式も見ることができました。 仲間と卒業旅行に出かけてそろそろ帰ってくる頃だと思います。

 

 実家を離れての4年間でしたが、仲間、友達にも恵まれ充実した時間を過ごせたようです。 いつまでも、小学生のように「学校でイジメられないだろうか」と心配してしまうのは、何歳になっても親と子だからでしょうかね。 友達とはきっとこの先も連絡を取り合ったり、結婚式に呼んだり呼ばれたりの関係が続くのでしょう。 若者達の未来が楽しみです。 このあと、長男は社会に旅立つ仲間を見送り、大学院で後2年勉強します。

 

 さて住宅設計の話に飛びますが、打ち合わせの際にはどのご家庭も子供部屋の話は避けて通れません。

 

我が家の場合、多分都会で就職しておそらくその後も帰省のときくらいしか我が家の子供部屋に戻ることはないでしょう。

 

 ちなみに我が家の子供部屋は柱だけ入れて当初から入れてあり、現在は私の素人施工で2部屋に区切っています。 我が家の場合、次男も中学を卒業して家を出たのでこのまま行くと子供部屋が本当に必要だったのは、計算してみると2人とも8年間でした。

 

お子様が小さいときに住宅取得を考える家庭が多く、どうしてもいつまでも子供が小さいまま家にいる前提で設計されがちです。 また、現在進行形で子育てに追われているパパママには、子育てに全振りした提案の方が受けが良く、量産ハウスメーカーは契約欲しさにその点狙って提案する傾向にあります。

 

でも、そこは一旦冷静に立ち止まって考えてみてください。 子供はいつまでも赤ちゃんや幼稚園児ではないし、いつかは必ず出ていきます。

 

 子供部屋には間仕切りを追加したり撤去したりの可変性と、傷や汚れがついても気にならない素材が適していると思います。 我が家ではシナベニヤを使いましたが、ポスターなど画鋲で気楽にブスブス刺していました。 今となってはもうワンランク安価なラワンベニヤでも気軽で良かったなと思います。 

 

 子供部屋の10年後20年後を考える、長く住むための視点を忘れないことを是非オススメしたいと思います。

 

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