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楽しみな若者たち

 先日、非常勤講師をしている浜松日建工科専門学校の卒業設計発表会が終わりました。 立派な客席のある市民ホールで開催されたのですが、ライティング・大型プロジェクターを使用した大掛かりな発表で、グループで苦悩しながら作品を生み出した学生達の晴れ舞台でした。

 

 初めて体験するステージ裏で、慣れないスーツを着てグループでリハーサルをしたり、立ち位置を確認したり、教室とは違う表情が見られたのも講師側にとっては学生の成長を見られる、思い出深い時間でした。

 

 私は、それほど設計内容に口出しをしてはいないのですが、グループワークを繰り広げていく、自分の子らと同年代の学生たちがどう動いて、進化し、化学反応を起こしていくのかの人間関係を興味深く眺めていました。

 

 やはり、能力のある学生はグイグイと筋道を立てて進みます。 さあ、ひとりで独走してしまうのか、周りを巻き込みながら進んでいくのか、ここが共同作業の面白さです。 いい方向にリーダーに巻き込まれていくと、興味なさげに引き気味だった子たちも化学変化を起こします。 さらに、「アンタ、そんなこと出来たんかい!」と秘めた能力を開花させる学生もいます。

 

 設計に割ける時間も限られている2年課程のため、4年制大学にはかなわない部分もありますが、今できることを精一杯チャレンジした学生たちを褒め称えたいと思いました。

 

 これから、多くの学生が建築の世界に飛び出すわけですが、若者の将来がとても楽しみです。 業界の先輩方、若者をお手柔らかによろしくお願いします。