地震への備え

2024年が始まって、個人的には住宅業界では世の中が変わったように見えます。

 

 進行中のお話の中でも、「2階建てをリフォーム予定だったけど、小ぶりな平屋を建てたい」とか「耐震診断して、補強の相談をしたい」など、東日本大震災以降今まで、薄れつつあった地震への意識が急に「いよいよ次は静岡だ」として、一般市民皆様の脳裏に我が事としてクッキリと浮かんできたのだと思います。

 

 私自身ももちろん構造計算を行って検討した上ですが、なるべくコーナーには最低91センチ幅の壁は直交方向で確保したいな、とか極力2階の柱の真下に1階の柱があるようになど、暮らしやすさと建物の安全を考えながら、プランを考える意識の重要性を再認識しています。

 

 今回の能登半島地震で、特に驚いたことは、2点あって

①新しい埋立地ではなくても液状化発生

②地盤変動による、道路の破損や水道管の破損 です。

 

 まず液状化に関しては、東日本大震災のときの浦安や幕張など、比較的歴史の浅い、海岸の砂地の埋立地で起こるとものだと認識していましたが、さほど歴史の浅い大規模造成が行われたと思えない、金沢市の北側の内灘地区で建物がひどく傾くほどに液状化が発生したことは、驚きでした。

 

 そして、個人の注意や努力や対策では、どうにもならないこと、それは道路や水道管などのインフラの破損です。特に水道管に関しては、どこで破損しているかが、掘ってみないと分からないこともあり、ひと月ふた月で直るレベルではないことは容易に想像できます。

 

 災害から自分や家族の命を守ることがまず大事。

これから土地取得をする方は、自治体のハザードマップや国土地理院の治水地形分類図で必ずリサーチしてください。 すでに暮らしている方は、地震への備えなど今からできることを再確認。 水が乾電池など、在庫確認をしなくては、と私も飲料水を購入したところです。

 

2024年はなかなか大変な年の始まりです。 阪神淡路大震災から29年の翌日にそんなことを思いました。