浜松市・とものや(共家)

Iさんとの出会いは、地元のラグビースクール。

 

 Iさんは、生まれ育った実家のある地域が大好き。  地域のお祭り仲間もいるのでできることならば、この地域に家を建てることを希望していました。  実家の近くの土地が売りに出るかも、という話で「大林さん、あそこに家建ちますかね?」との雑談から話が始まったのが、もう5,6年前でしょうか。 「近所に土木業者がいるんで、土留めでもササっと作ってもらって土入れて家建ちませんかね。」と。 

 

 私のところからさほど遠くも無いので「いいよ、どんな所か見るよ。」と現地に行くとびっくり。 なかなかの高低差です。 土留めを作ると言っても高さが4,5mありますから、静岡県の「がけ条例」をクリアするためにも構造計算の必要な大がかりなコンクリート工作物を作る必要があり、家を建てる前に輸入高級車一台分くらいの費用は軽く飛んでいきます。

 

 「ちょっと、落ち着きましょう。 仮に土地をタダでもらっても、家を建つ前にかかる費用が膨大で大変なことになるよ。」と説得し、ひとまずその話は沈静化しました。

 

 その後めぼしい土地も見つからず時間が経ち、Iさんの住宅問題は方向転換することに。

「実家を建て替えて二世帯住宅で親と住もうかな。」この決断がターニングポイントでした。

 

 これならば、大好きな地域に住み続けることができる上に、解体費はかかるものの土地取得費はかからず、その分の費用を住宅に回し暖かく地震に強い家を建てることができる。 そこからはトントン拍子に話は進み、当事務所が家づくりのお手伝いをさせていただくことになりました。